住宅の【家相】とは失敗や経験から生まれた!
こんにちは!
ワダハウジングの纐纈です。
住宅建築で仕事をするようになり、
20年以上経過しています。
その間に、
一級建築士
一級施工管理技士
省エネ建築診断士
などいろいろな資格を取得してきました。
(一級の前に二級建築士なども取得しました)
私が住宅建築を始めた当初よく耳にした言葉があります。
「家相」

最近はあまり耳にしなくなりました。
家相とは、土地や家の間取りなどの吉凶を見るもの。
とされています。
もう少し詳しく説明すると、
風水と同じく中国から伝わったが、日本の神仏思想が深く関わりをもっています。
又、風水とは違い、日本独自の発展をしたものである。
このように定義されています。

日本独自の発展に興味があります。
私の所属している「みんなの住宅研究所」
理事である「松尾和也」先生はこのように述べています。
家相とは、昔の人々が長年の生活体験から
「こういう間取りにすると住宅の不具合が起こりやすい」
といった経験知を多くの人の失敗経験を積み重ねて抽出し出来たものと推測しています。
なるほどと考えさせられました。

家相の中では鬼門と裏鬼門という言葉は良く知られています。
上の図にある北東を鬼門、南西を裏鬼門としています。
鬼門に玄関をつくってはいけない。
裏鬼門にキッチンやダイニングをつくってはいけない。
この言葉は何度も耳にしました。
しかし、現代家相ではそんな事ありません。
少しですが、良く言われる家相について解説します。
①【鬼門】に玄関をつくってはいけない!

これは、住宅の断熱性能や気密、暖房計画が今ほど進んでいなかった時代
少しでも北風の寒さを防ぐ為には必要でした。
鬼門といわれる北東に玄関があると、北風の影響を受けやすいからです。
現代では、住宅の断熱や気密、暖房計画をきちんとすれば玄関位置は問題ありません。
②【裏鬼門】にキッチンやダイニングをつくってはいけない。

これは、冷蔵庫がなかった時代に夏、
食料を腐りにくくするために必須でした。
裏鬼門と呼ばれる南西にキッチンやダイニングがあると、室温があがってしまうからです。
現代では、冷蔵庫があるので気にしなくても良いです。
③平面の形で張りと欠け(凹凸)をしてはいけない。

このような住宅に凹凸があり形の事です。
わかりやすく図にすると



このような形も張りと欠けにあたります。
ようするに凹凸があるものを張りと欠けと言います。
これは、住宅の構造計算が確立されていない時代、
できるだけ住宅の構造の強さを確保するための知恵だったと思います。
現代では張りと欠け(凹凸)があっても構造計算すれば、十分に安全な住宅を建てる事が出来ます。

上記画像は構造計算書の一例。
つまり、昔ながらの家相が形成されていた頃とは住宅が違います。
もちろん生活スタイルも違います。
更に技術的には冷蔵庫やエアコンなどの設備が現代とはかなり異なります。
昔ながらの「家相」は人々が生活に基づく長年の失敗や経験を積み重ねて、危険な部分を見つけ出し経験知として「家相」という形になったと推測できます。
家相は信じなくても良いか?
そんな事はないと思います。
現代の様々条件から考えると
「やってはいけない」
「こうしたほうが良い」
といった家相のような法則が現代にもあると感じています。
「現代家相」
と言えばよいでしょうか?

現代ならどんな間取りでも大丈夫。
という訳では必ずしもありません。
現代に合わせた「家相」
それも「科学的根拠がある」事が大事になると考えています。
先程ものべた「現代家相」
例えば、
「日射取得と日射遮蔽」
「間取りや住宅の形」
「土地に対して住宅をどこに配置するか」
「エアコンや換気などの設備」
などなど多数あります。

根拠がないものを信用してしまい、本来住宅に求められるはずの
「幸せに暮らす」「豊かに暮らす」
本来の目的からそれてしまっては本末転倒です。
失敗しない住宅を造るために是非、参考にしてみてください。
土岐、瑞浪、多治見、可児、御嵩町で注文住宅なら
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一級建築施工管理技士
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