理想の住宅とは冬と夏の日差しに考慮した住宅です
こんにちは。
ワダハウジングの纐纈です。
前回、
↑リンクあります。
というブログを書きました。
このブログで、南面の窓を出来るだけ多くとりましょう!
このような事を書いています。
冬だけで考えれば正解ですが、夏の場合はそんな簡単ではありません。
(時期的に冬が近づいていますが…大事な事なので…)
理想的な住宅は、
冬の日差しを取り込み、夏の日差しを遮る住宅
です。

ほとんどの人は体に対する太陽の日差しの威力を知っていると思います。
同じ服装で同じ場所にいても、太陽の日差しがあたるか?
日陰なのかで決定的に冬の暖かさが違います。
夏も同様で暑さが全く違います。
これは、住宅の中にいてもおなじです。

簡単に説明するとビニールハウスをイメージしてください。
イチゴ狩りなどで、ビニールハウスに入るとめちゃくちゃ暖かい!
と感じたと思います。
(イチゴ狩りでなくてもOKです)
なので、
太陽の日差しは冬にはとても有効なのです。
太陽の日差しを数値で説明すると…

上記のような幅1.6m高さ2mの引き違い窓。
一般の住宅で良くある大きさです。
この窓に太陽の日差しがしっかり当たると…
その熱量はおよそ600W
600Wの熱量と同じ暖房器具が…

こたつ1台とほぼ同じ!
冬は断熱性能と気密性能が高い住宅。
600Wの熱があれば6畳の部屋が暖房無しで20℃を超えます!
しかし、夏の場合はどうでしょう?
これだけの熱が入ってくると冷房をつけっぱなしにするしかありません。
電気代が非常に高くなります。
それだけでなく、不快感や健康を害する事になりかねません。
夏は日差しを遮る工夫が必要です。
そうしないと「冬は暖かいけど夏は暑くてたまらない」住宅になってしまいます。
冬の日差しを得るには簡単には出来ません。
(隣地の住宅やビルなどの建物の影響をうけるので…)
設計の腕の見せ所です!
しかし、夏の日差しを遮ることは簡単に出来ます。
最初に行うのは窓とガラスです。

東西北面では、可能な限り小さくします。
各方位に1ヶ所が目安です。
面積は0.5㎡以内が理想的です。
遮熱型のガラスを使い日差しを遮ります。
反対に南面では、可能な限り大きくします。
庇を設置して夏の日差しを遮ります。
可能ならば外付けの日よけも設置したいです。
(夏と冬対策)
断熱型のガラスを使い日差しを取り込みます。
窓とガラスでかなり変わります。
この中で庇が重要です。

岐阜県の場合、夏の日差しは78°の角度からおりてきます。
冬の日差しは31°の角度です。
庇があると夏は日差しを遮れます。
冬は日差しが取り込めます。
ただし、3月と9月は庇では難しい部分もあります。
そんな時は…

外で日ざしを防ぐ、外付けシェードやよしず、すだれが効果を発揮します。
室内で日差しを遮ると4割しか遮れません。
カーテンやブラインドなどの事です。
これが室外だと8割も日差しを遮る事ができます。
そんな時にオススメなのが
「外付けシェード」

上記のようなものです。
操作が簡単。
BOX内に収納できるので片付けも楽。
優れモノです。

更に夏だけでなく、冬太陽の日差しが無くなったら下ろしておきます。
すると、外の冷気をすくなからず、室内に伝えなくなります。
夜の一番冷え込む冷気を防げます。
一石二鳥のアイテムです。
(シャッターや雨戸も日があたらなくなったら閉めておくと同じ効果が得られます)
まとめとして、
夏はどんな時間も日差しを入れない!
冬は日中の日差しを取り込む!
これで「冬暖かい!夏涼しい!」住宅になります。
冷暖房の費用も少なくなり、経済的ですよ。
ワダハウジング和田製材株式会社
一級建築士
一級建築施工管理技士
省エネ建築診断士(エキスパート)
一般社団法人みんなの住宅研究所会員(会員番号:200019)
纐纈和正