2026.01.29
断熱リカバリーで既存の住宅を暖かく
住まいの「見えない隙間」を減らす。新提案「断熱リカバリー」
「暖房をつけているのに足元が冷える」
「窓だけでなく、壁の隅にも結露ができる」
「リフォーム済みの中古の家を買ったら、意外と寒い」
もしこのようなお悩みをお持ちなら、それは家の古さのせいだけではないかもしれません。
壁の中や屋根裏、床下にある断熱材が「正しく機能していない」可能性があります。
今回は、見た目をきれいにするリフォームとは違う、家の暖かさや涼しさを改善する新しい選択肢「断熱リカバリー」についてご説明します。

そもそも「断熱リカバリー」とは?
一般的なリフォームは、キッチンを新しくしたり、クロスを張り替えたりする「目に見える部分」を直すことが中心です。
一方、「断熱リカバリー」は、家の中にいても夏は暑く、冬は寒いことの原因(施工不良、経年劣化、※気流止めの未施工など)を特定し、家に本来あるべき断熱性能を取り戻すことが目的です。
※気流止めとは、 壁や床下の冬の冷たい空気や夏のジトジトした空気が、壁の中を自由に動き回らないように塞ぐことです。
これがないと、断熱材があっても外気温と同じ温度の空気が壁の中に入り込み、断熱効果が激減してしまいます。
例えば、とても性能が良い断熱材が入っていても、隙間だらけで施工されていれば、そこから暖かい空気は逃げてしまいます。
「断熱リカバリー」は、こうした見えない不具合を「調査」によって見える化して、適切に「改善」を行うことで、住み心地を良くすることを言います。

あなたの家に必要な改善策は?「断熱リカバリー」メニュー
家の状態や予算、解決したい悩みに合わせて選べるように、3つメニューをご用意しています。
まずは、現状を知ることから始めることをおススメします。
メニュー1.断熱・気密の診断(現状把握)
「まずは原因を知りたい」という方向け
やみくもに工事をする前に、寒さや結露の「原因」を特定します。
非破壊検査を中心に行うため、家を傷つけずに調査が可能です。
- サーモグラフィ調査:赤外線カメラを使用し、壁や天井の表面温度を可視化します。断熱材が入っていない場所や、冷気が侵入している隙間や弱点となっている部分を色で判断します。
- 床下・小屋裏の現状確認:床下や小屋裏の点検口から進入、またはカメラなどを使用し、断熱材の脱落や施工不良、湿気の状態を目視で確認します。
- 気密測定(オプション):専用の機械を使い、家にどれくらいの隙間(C値)があるのかを数値化します。専用の機械がを用いて行うので有料になってしまいますが、明確な数値として表すことができます。

メニュー2.ポイント・リカバリー(部分改修)
「大掛かりな工事はせず、弱点を補強したい」という方向け
調査で判明した「最大の弱点」に絞って施工を行います。
住みながらの工事が可能で、コストを抑えつつ体感温度を上げたい場合に適しています。
- 気流止めの施工:床下や天井裏から壁の内へに入る空気の通り道を塞ぎます。これだけで底冷えが改善するケースも多くあります。
- 床下・小屋裏の断熱補強:既存の薄い断熱材の上から新しい断熱材を重ねる、あるいは断熱材を吹き込み、熱の出入りが最も激しい「足元」と「頭上」を改善します。
- 内窓(インナーサッシ)の設置:開口部からの熱損失を防ぐ、最も即効性のあるリカバリー手法です。補助金がある時期なら、実質の負担額は少なくなります。

メニュー3.フル・リカバリー(性能向上リノベーション)
「新築と同等、あるいはそれ以上の快適さを手に入れたい」という方向け
壁を剥がして断熱材を入れ替えたり、気密シートを施工し直したりすることで、家全体を「魔法瓶」のような状態にします。
- 断熱材の全交換・充填:劣化した断熱材は除去し、高性能な断熱材を隙間なく充填します。劣化していない場合は、断熱材の厚みを増やします。
- 防湿・気密シートの完全施工:壁の内の結露(内部結露)を防ぎ、家の柱や土台を腐食から守るための重要な工事です。
- 熱交換換気システムの導入検討:気密性が高まった家において、熱を逃さずに新鮮な空気を取り入れる機械で適切な換気計画を行い、結露を防ぎつつ暖かさを確保します。

断熱リカバリーによる3つのメリット
- 健康寿命を延ばす:部屋間の温度差を少なくして「ヒートショック」のリスクを減らし、アレルギーの原因となるカビ・ダニの発生を抑制します。
- 光熱費の削減:冷暖房の効率が上がるため、無理に節電をしなくてもエネルギーコストが抑えられます。結果、光熱費の削減にもつながります。
- 家の耐久性向上:壁の中の「見えない結露」を防ぐことで、木材の腐敗を防ぎ、長く快適に暮らせます。

見えない場所だからこそ、専門家の目で確認
「断熱材が入っているから大丈夫」ではありません。
使用している断熱材の厚み、施工の精度や、気流止めの有無が、快適さを大きく左右します。
今のお住まいに「寒さ」「暑さ」「結露」の不安がある場合、まずは「メニュー1.断熱・気密の診断】で、家の断熱と気密の状態をチェックしてみることをお勧めします。
見えない不具合を明らかにし、適切なリカバリーを行うことが、長く快適に住み続けるための最短ルートです。

よくある質問(Q&A)
断熱リカバリーについて、お客様からよく聞かれるご質問にお答えします。
Q1. 住みながら工事をすることは可能ですか?
A. 工事の内容によりますが、可能です。
「メニュー1.断熱・気密の診断」や「メニュー 2.ポイント・リカバリー」であれば、普段通りの生活をしていただきながら数日〜1週間程度で完了することがほとんどです。
壁を剥がしたりスケルトンにするような「メニュー3.フル・リカバリー」の場合は、仮住まいをお勧めすることもありますが、部屋ごとの施工など柔軟に対応できる場合もありますので、まずはご相談ください。
Q2. 築年数が浅い家でも、リカバリーは必要ですか?
A. 築年数が浅い住宅でも「寒い」と感じる場合は、調査をお勧めします。
残念ながら、比較的新しい住宅であっても、見えない部分の施工精度が低く、断熱材に隙間があったり、気流止めが未施工だったりするケースは見受けられます。
「新しい家だから性能が良いはず」と思い込まず、サーモグラフィカメラ等で一度チェックしてみるとよいと思います。
Q3. 通常のリフォーム会社との違いは何ですか?
A. 「性能の回復・向上」を物理と科学の観点から最適に行う点です。
一般的なリフォームは、設備交換や内装の美化がメインになりがちで、壁の中の空気の流れや壁の中の結露リスクまでは計算しないこともあります。
断熱リカバリーは、温熱に関する専門知識を持った技術者が、どこから熱が逃げているかを特定し、「暖かさ」と「建物の耐久性」を確保するために工事を行います。
Q4. 調査だけでもお願いできますか?
A. 大丈夫です。
現状を知ることが第一歩になります。
「工事をするかどうかは、調査結果を見てから決めたい」という方も多くいらっしゃいます。
まずはご自宅の「メニュー1.断熱・気密の診断」を受けていただき、どこに問題があるのか、それを直すとどう変わるのかをご説明します。
無理に工事はいたしませんのでご安心ください。
Q5. 補助金は利用できますか?
A. 多くのケースで、断熱改修に関する補助金が活用可能です。
国や自治体は、省エネ住宅への改修を推奨しており、内窓の設置や断熱材の施工に対して補助金が出る制度があります。
※時期や予算枠によって利用できる制度が異なりますので、最新情報はスタッフまでお問い合わせください。

断熱リカバリーに興味を持たれましたら、お問い合わせください。
お問い合わせフォームのお問い合わせ種類は「その他」お問い合わせ内容に「断熱リカバリー」とだけ書いて送信ください。