2025.07.10
これからの季節に注意!家に出る不快な虫とその対策!

こんにちは。家づくりプランナーの花田です。
だんだん暑くなってきました。
朝と夜の気温差に体がやられています。
みなさま体調はお変わりなくお過ごしでしょうか?
これからもっと暑くなると熱中症にも気を付けてなければなりません。
暑さ対策をして夏を乗り切りましょう!

さて、暑くなってくると気になるのが「虫」です。
嫌な季節がやってまいりました。
虫との戦いの季節です。
私は虫が嫌いです。
すごく苦手です。
ひとり暮らしをしていると困るのが虫の対処です…。
「新築だから虫なんて出ないでしょう?」
そんな風に思われる方も多いのではないでしょうか?
新しいピカピカの家で高気密・高断熱。
虫とは無縁の快適な暮らしをイメージされませんか?
じつは、ピカピカの高性能な家でも、虫は出るんです。

でもこれは、新築の家が悪いわけではありません。
虫は、私たちが想像するよりも巧妙に家の中へと侵入してきます。
本日は、新築の家になぜ虫がでるのかのお話です!
目次
そもそも、なぜ虫は家に入ってくるの?
綺麗に掃除したお部屋を保っているのになぜ虫が?なんて思ったことありませんか?
虫たちが家に入ってくるのには理由があります。
・湿気が大好き
・温度が安定している(外よりあたたかい、涼しい)
・隙間がある
・エサがある
要するに、居心地がいい家というのは、虫にとっても快適な場所なんです。

家に入り込む代表的な虫
1.シロアリ
こちらは言わずと知れた家の天敵です。木材を食い荒らし、柱や土台をすかすかにする恐れがあります。
群れで木材を食害するため、家を支える構造がボロボロになり、最悪の場合には家の倒壊につながるリスクがあります。
湿気を好むので、床下の換気や防蟻処理が大切です。

2.カメムシ
冬の寒さを避けて家の中に侵入してくることが多いです。
よくあるのは洗濯物にくっついて家の中に入ってきてしまうこと。
ですが、カメムシは換気口やサッシの隙間からも侵入します。

3.ゴキブリ
こちらもよくでる天敵ですね。
水回りのすき間や排水口、換気扇など、あらゆるところから侵入します。
卵から成虫になるスピードも速く、1匹いると他にもいる可能性があります。
発生源:外部からの侵入、段ボール、食品のカス、水回りなど

4.ムカデ
見た目が強烈に気持ち悪い+刺されたら大変なムカデ。
ムカデは湿気や暗い場所、静かな空間を好みます。
基礎のすき間や床下に潜んでいることもあります。
私はアパート時代寝ているときにムカデに噛まれ大変苦しみました。

5.コバエ
発生源:生ごみ、排水構、観葉植物の上、放置された食べカスなど

虫たちの侵入ルート
では、虫たちはどんな場所から家の中へ侵入してくるのでしょうか?
窓や玄関のすき間からだけでなく、以外な場所からも虫は侵入してきます。
1.基礎と土台のすき間
家の基礎と土台の間には、換気のための基礎パッキンが設置されていることがあります。
これは家の耐久性を高めるために非常に重要なのですが、このわずかな隙間から小さな虫、特にアリやダンゴムシなどが侵入してくることがあります。
また、シロアリも地面からこの部分を通って上がってくる可能性があります。

2.換気口・通気口
24時間換気システムが義務付けられている現在の住宅では、給気口や排気口が設けられています。これらの換気口には防虫網が取り付けられていることが多いですが、網の目が粗かったり、経年劣化で破れていたりすると、クモやカメムシ、小さなコバエなどが侵入してくることがあります。
特にフィルターの交換を怠ると、ホコリがたまり、虫が寄り付きやすい環境になってしまうこともあります。

3.配管の引き込み部分
キッチン、お風呂、トイレなどの水回りでは、給水管や排水管が外壁から引き込まれています。
この配管と壁の隙間は、しっかりとコーキングで埋められていないと、ゴキブリやムカデといった害虫の侵入経路になることがあります。
特に床下や壁の内部で隙間があると、気づきにくい場所から侵入を許してしまうことになります。

4.窓やサッシのわずかな隙間
「うちは網戸があるから大丈夫!」と思っていませんか?実は、窓を閉めていても、サッシと窓枠の間にわずかな隙間が生じることがあります。
また、網戸がきちんと閉まっていなかったり、網戸自体に小さな穴が開いていたりすると、蚊やコバエなどが簡単に侵入してきます。
特に、レールの溝にゴミがたまると、気密性が損なわれ、虫の侵入を許しやすくなります。

5.玄関ドアの隙間
玄関ドアの下部や側面には、わずかな隙間があることがあります。
特に、ドアと枠の間に隙間ができていたり、ドアの下のドアパッキンが劣化していたりすると、ムカデやゲジゲジ、ゴキブリなどが侵入する可能性があります。

6.エアコンの配管穴
エアコンの室外機と室内機をつなぐ配管を通す穴も、虫の侵入経路の一つです。
この穴がきちんとパテなどで隙間なく塞がれていないと、そこからゴキブリやクモなどが侵入してきます。

7.照明器具の隙間
ダウンライトなどの埋め込み型照明器具や、壁に取り付けられた照明器具の周りにわずかな隙間がある場合、そこから小さなコバエやカメムシなどが侵入してくることがあります。
特に外からの光に誘われて、虫が集まってくることもあります。

虫が苦手なみなさんに向けて虫対策をご紹介!
1.すき間の徹底
どんなに高気密な家でも、わずかなすき間は発生します。
ですが、このわずかなすき間をなくす努力が虫対策の1歩となります。
サッシのまわりのすき間対策
窓やドアのサッシは、建物の開口部であり、虫の侵入経路になりやすい場所です。
新築時には、高性能なサッシを選ぶだけでなく、サッシと壁の取り合い部分を丁寧にコーキング処理することが非常に重要です。
隙間なく充填することで、小さな虫の侵入を防ぎます。
コンセント・スイッチボックス裏の対策
壁の内部は、電気配線や断熱材が施されていますが、コンセントやスイッチのボックス裏など、壁の表面から内部に通じるわずかな隙間も、小さな虫(特にゴキブリの幼虫など)の侵入経路になることがあります。
新築時には、これらのボックスの裏側にも気密処理を施すことで、内部からの侵入を防ぎます。

2.基礎・床下からの侵入対策
床下は湿気がこもりやすく、虫が潜伏しやすい場所です。
ここからの侵入を防ぐことが、快適な住まいを守る秘訣です。
防蟻処理(シロアリ対策)
新築時に最も重要な虫対策の一つが、シロアリ対策です。
シロアリは建物の構造材を食害し、最悪の場合、倒壊につながる危険性があります。
土壌処理…建物の基礎を構築する前に、床下の土壌にシロアリ駆除剤を散布する方法
木部処理…基礎や土台、柱など、地面に近い木材に防蟻剤を塗布または吹き付ける方法
3.開口部の工夫
窓や玄関といった開口部は、虫が最も侵入しやすい場所です。
防虫網の設置・網の細かさ
網戸は虫対策の基本ですが、その網の目の細かさに注目してください。
一般的な網戸の目は18メッシュ程度ですが、コバエなどの小さな虫の侵入を防ぐには、24メッシュ以上の細かい目の網戸を選ぶことをお勧めします。
また、網戸がきちんとサッシにはまっているか、隙間がないかどうかの確認も重要です。

換気扇・通気口のフィルターと防虫網
キッチンや浴室、トイレなどの換気扇、そして24時間換気システムの給排気口には、必ず防虫網とフィルターを取り付けましょう。
定期的な清掃やフィルター交換が可能なタイプを選ぶことで、虫の侵入を防ぎ、換気効率も維持できます。
玄関ドアのすき間対策
玄関ドアの下部にドア下部パッキンがきちんと設置されているか確認しましょう。
また、ドア枠とドアの間の隙間も、気密性の高いドアを選ぶことで最小限に抑えることができます。
4.庭の植栽計画
家を建てる際には、庭の植栽計画で虫を寄せ付けにくい植物を選ぶことで、虫対策につながります。
虫を寄せ付けにくい植物
ミントやレモングラス、ゼラニウムなど、虫が嫌う香りのするハーブを植えることで、虫を寄せ付けにくくする効果が期待できます。

家を建てるときにできる虫対策は、さまざまな方法がありますが、設計段階からの検討と、丁寧な施工により実現します。
家を建てる際には、契約する工務店が、「虫対策」に対してどのような知識やノウハウを持っているか、しっかりと確認しましょう。
少し変わった虫のご紹介
「キクイムシ」って知っていますか?
キクイムシは、文字の通り「木を食う虫」と書くように、木材を食害する小さな害虫です。
あまり聞きなれない虫かもしれませんが、キクイムシは新築の材料として使われる木材の中に潜んでいたり、外部から侵入したりして、被害をもたらすことがあります。
キクイムシは、体長が2mm~5mm程度の小さな甲虫の仲間です。
日本には多くの種類がいますが、家に被害をもたらす代表的なものは、「ヒラタキクイムシ」や「ナガキクイムシ」などが挙げられます。

新築住宅でキクイムシが発生する主な理由としては、
①木材に卵が産みつけられていた
キクイムシの幼虫は、広葉樹に含まれるでんぷん質を栄養源として成長します。
そのため、乾燥が不十分な木材や、製材・加工前の段階でキクイムシの卵が産みつけられていた木材が、新築住宅の建材として使用されることで、入居後に羽化して被害が発生することがあります。
幼虫期間は1~3年と長いため、建てて数年経ってから被害が発生することも少なくないようです。
②外部から侵入
羽化した成虫が、窓のすき間や換気口などから室内に侵入し、木材に卵を産み付けるケースもあります。特に、家具やフローリングなど、でんぷん質を多く含む広葉樹の木材が被害にあいやすいです。
キクイムシを見つけるポイント
キクイムシの被害は、以下のようなサインで見つけることができます。
・木材から出る木くず
これが1番分かりやすいサインです。
直径1mm程度の小さな穴から、粉状の木くずが吹き出しているのを発見したら、キクイムシの可能性が高いです。
木くずの色は、被害を受けている木材の色によって異なります。
・「ギシギシ」「カリカリ」という音がする
静かな夜中などに、壁の奥や家具の奥から木をかじるような音が聞こえることがあります。
これは、幼虫が木材を食害している音です。
・小さな穴がある
成虫が木材から出てきた後に残る、丸い小さな穴。
この穴が複数見られる場合、内部で多数のキクイムシが繁殖している可能性があります。
・成虫の死骸
被害を受けている木材の近くや、窓のサッシなどに、キクイムシの小さな死骸が転がっていることがあります。

キクイムシを発見したらどうすればいい?
もし、キクイムシの被害を発見してしまったら、早くに対処することが必要です。
①被害箇所の特定と状況確認
まずは、どこから木くずが出ているのか、穴はいくつあるのかなど、被害の発生源と状況を追求しましょう!
②市販の殺虫剤を使用する
ホームセンターなどで販売されている、木材用の殺虫剤を、穴に直接注入したり、被害箇所の木材に塗布したりします。
ただ、表面的な効果にとどまる場合もあるので注意が必要です。
※家具などに使用する場合は、変色やシミにならないか注意して使用しましょう。
③被害木材の交換または処分
被害が一部の家具などに限定されている場合は、その家具を処分したり、被害部分を交換しましょう。
④専門業者・工務店へ相談
・被害範囲が広範囲にわたる場合
・どこから発生しているか特定できない場合
・自分で対処するのが難しいと感じる場合
・繰り返し被害が発生する場合
このような場合は、キクイムシ駆除の専門業者や、住宅のメンテナンスに詳しい工務店に相談しましょう。
専門知識と専用の機材を使って、確実な駆除方法を提案してくれます。

キクイムシは、目に見えないところで被害を進行させ、新築の家にもかかわらず「まさか」という形で現れることがあります。
しかし、その特徴と対策をしっかりと理解し、適切な予防策を講じることで、大切な住まいをキクイムシの被害から守ることができます。
もし「ギシギシ」「カリカリ」といった異音や、木くずの発見など、何か気になるサインがあった場合は、早めに工務店や専門業者にご相談ください。
早期発見・早期対応が、被害を最小限に抑える鍵となります。
今回は、新築の家でも発生する「虫」についてのお話でした!
見つけたらゾッとしてしまう虫ですが、発生の原因と対策方法を知っておけば、いざというときでも安心です!
もし、虫についてお困りの際はワダハウジングへご相談ください!
もちろん、虫以外の家の相談も大歓迎です。
見学会・相談会も随時開催しております。
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ワダハウジング和田製材株式会社
花田結香
