こんにちは！
ワダハウジングの纐纈です。

いきなり画像から始まりました。
私のブログでよく使用している画像です。

夏の冷房時に熱が入る割合と冬の暖房時に熱が逃げる割合を表した図です。
どちらも開口部つまり「窓」が住宅の弱点になっています。

そんな事知ってるよ！
と言われそうですが、意外と知られていない盲点を紹介します。

POINT①
アルミ樹脂複合窓+Low-eペアガラス
窓全体の性能はそこそこ良いが窓枠の断熱性能は低い。

POINT②
樹脂窓+Low-eペアガラス
窓全体の性能と窓枠の性能がほぼ変わらない。

POINT③
窓枠の性能が低いと温度が低い下枠で結露
放置するとカビが生える。

それでは、POINT①から

現在の注文住宅や新築住宅の窓の主流(中部圏)

アルミ窓7.5%
アルミ樹脂複合窓73.8%
樹脂窓18.5%
木製窓0.1

となっているそうです。
出典：一般社団法人日本サッシ協会　2021年版より

アルミ窓がいまだにあるのが驚きです。

上記画像はアルミ窓(メーカーは伏せさせていただきます。)

アルミ窓は、その言葉通りアルミで枠がアルミで出来ている窓。
アルミ樹脂複合窓は、アルミと樹脂(プラスチック)で出来た窓で、室外側がアルミで室内側が樹脂になっています。
樹脂窓はその言葉通り樹脂で枠出来ている窓。
木製窓もその言葉通り木製で枠が出来ている窓。

※上記画像は佐藤の窓さんの木製窓

現在一番普及しているのが、アルミ樹脂複合窓。
各メーカーさんもいろいろ出しています。

※YKKさんのエピソードシリーズ

※三協立山アルミさんのアルジオシリーズ

※LIXIL(トステム)さんのTWシリーズ

国内の主要な窓メーカーはシリーズが豊富です。

それでは、
アルミ樹脂複合窓+Low-eペアガラス
樹脂窓+Low-eペアガラス
を比較したいと思います。

その前にLow-eペアガラスの説明をします。

※Low-eペアガラスの基本的な構造

Low-e（ロー・イー）って何のこと？
Low Emissivity（ロー・エミシビティー）の略です。
『低放射』という意味でがあります。

Low-Eペアガラスとは？
特殊金属膜をコーティングした低放射（Low-e）ガラスを使ったペアガラスをLow-eペアガラスと呼んでいます。

それでは、
アルミ樹脂複合窓+Low-eペアガラス
樹脂窓+Low-eペアガラス
を比較です。

※上記画像はYKKさんのホームページより

窓全体の性能を表す数値にUw値があります。
ガラスはLow-eペアガラスでガラスとガラスの間に乾燥空気9㎜入っている条件とします。

平成28年省エネ基準で「建具とガラスの組み合わせ」開口部の熱貫流率という基準で説明します。
数字が小さいほど性能が良いです。

アルミ樹脂複合窓はUw値2.91
樹脂窓はUw値2.91
数値としては同じです。

しかし、窓とガラスに分けると大きく変わります。

ガラスだけの数値はLow-eペアガラスでUg値1.16で同じです。

しかし…
窓の枠は樹脂の場合Uf値1.37
アルミの場合Uf値3.3
おおよそ3倍近く差があります。

※上記画像はYKKさんのホームページより

枠の断熱性能の差は結露に関わります。
結露は空気中の水蒸気が露点温度を下回ると発生します。
そして表面の温度が低いところから結露します。

住宅内で一番表面温度が低いのが窓です。
上の画像のように窓の枠の温度が低くなります。
枠に発生した結露が下へ流れ下の枠が水浸し。
これを放置するとカビが生えます。

上記画像のように窓枠とガラスの組み合わせで、温度がかなり違います。
人が健康で快適に暮らすには結露しない窓を選ぶことをおススメします。
それが実現できるのは、木製窓と樹脂窓です。
(一部例外はあります)

ただし木製窓の値段は樹脂窓の4倍ぐらいします。
現実的には樹脂窓が良いでしょうね。

樹脂窓の経年劣化を心配という声を聴きます。
現在の樹脂窓は耐紫外線性が高いコーティングが施してあります。
安心してくださいね。

ワダハウジング和田製材株式会社
・一級建築士
・一級建築施工管理技士
・省エネ建築診断士(エキスパート)
・住宅外皮マイスター
・既存住宅状況調査技術者
・一般社団法人みんなの住宅研究所会員(会員番号：200019)
纐纈和正