2022.08.01
こんにちは!
ワダハウジングの纐纈です。
放っておくと危ない結露!
結露は健康への悪影響!
何故、夏に結露の話をするかというと「夏型結露」があるからです。
目次
・夏型結露とは?
・夏型結露の仕組み
・結露の発生条件
・カビについて
・ダニについて
・木材腐朽菌について
・結露を防ぐのに有効な方法は?
住宅内外の温度差等で壁面内や基礎部分で発生する結露の事を言います。
例えば、家の基礎が夜になって冷え、そこに湿った空気が触れて結露します。
新築の家では木材がまだ完全に乾いていないことが多いです。
完全に乾かしてしまうと、釘やビスを打ち込んだ時に木材が割れてしまうからです。
この渇いていない木材は温度が高くなると中に含まれていた水分が滲み出て、温度の低い個所で結露することがあります。
結露と聞くと冬のものという印象があると思います。
昔の家で寒い日に、窓ガラスに水滴が付くのはよくありますよね。
最近、私は本当に怖いのは冬じゃなくて夏に起きる結露だなと思います。
夏型結露がなぜ恐ろしいかというと、冬型の結露は表面、つまり目に見えるところで起こるのに対して、夏型の結露は見えないところで起こるのが一般的だからです。
冬の場合は室内では料理したり、人の呼吸などから水分がでています。
その水分は水蒸気となって壁を通過して中に入ろうとします。
このとき外は寒いですから、柱の外側辺り外壁に近いあたりで結露を起こします。
これが冬型結露です。
一方で夏型結露は、その逆になります。
夏は室内の方が温度が低いです。
外気温は30何℃で、湿度は70%〜80%ぐらいでも、室内は20何℃ぐらいに冷やしている事が多いです。
そうすると外と室内では10℃以上の温度差になります。
夏の場合は外の湿気が室内に入ろうとします。
表面の温度が低くなりすぎたら夏でも結露が発生します。
結露は条件が揃わないと発生しません。
①水分(水蒸気)があること。
②は温度差。外が30何℃、室内が20何℃というように温度差があることで、結露が発生します。
対策としては外側の水蒸気が入らないようにする。
万が一水蒸気が入ったら、出て行くようにしておく必要があります。
写真の銀色の紙が透湿防水シートと言います。
透湿シートというのはすごい発明で、水は入れないようにしながら、湿気だけ抜くというものになります。
スキーウェアにゴアテックスって素材がありますが、あれに似ています。
雨水は入らないし蒸れないというものです。
結露が発生したまま放置してしあむと、たまった水分によりカビが発生しやすくなります。
カビは専門用語で「菌類」または「真菌」などと呼ばれています。
カビの一部は人体にとって有害な毒素を産みだしています。
この毒素は「マイコトキシン」といい、吸い込むと肺の病気など引き起こす事があります。
又、カビの胞子がアレルギー症状を引き起こす事もあります。
夏に咳や発熱などの症状が出る「夏型過敏性肺臓炎」
これは「トリコスポロン」というカビの胞子がアレルギー反応の原因と言われています。
悪化すると肺炎になり、命を落とす事になりかねません。
カビの胞子はダニの餌になるので、カビが発生した場所にはダニも発生しています。
ダニも危険です。
ぜんそくや鼻炎などのアレルギーを引き起こす原因となります。
よって、結露の放置はカビ、ダニの発生に繋がり人の健康に悪影響になります。
木は難分解性のリグニンやセルロース、ヘミセルロースといった成分で出来ています。
これを分解する事が出来るのが「木材腐朽菌」
つまり木を腐らせる菌です。
この菌はカビと同じく湿度の高いところを好みます。
結露を放置して水分の多い状態が続くと、住宅の柱や床、そして目に見えない部分を腐らせてしまう危険があります。
さらに、この「木材腐朽菌」によってできた成分はシロアリが好みます。
腐った木がシロアリの被害を受けるのはこの成分の為です。
さらに、木は腐ると変色して見た目が悪くなります。
又、耐久性も劣化します。
このように、結露を放置する事で住宅の劣化が早くなる原因になります。
結露があったらこまめにふき取りをしてください。
結露を防ぐのに有効な方法は断熱です。
断熱は熱の流れを制御します。
熱が入りやすい場所や逃げやすい場所を重点的に断熱することで結露防止にもつながります。
既存の住宅ならまずは「窓」の断熱を強化する事をお勧めします。
部屋の内側に取付する「内窓」や「ガラス交換」メーカーによっては壁を壊さずに新品に出来る「カバー工法」などもあります。
内窓のイメージ画像
LIXIL社のインプラス
上記写真はYKK社の内窓プラマードU
上記写真はLIXIL社のカバー工法リプラス
新築を建てられる方は断熱性能にも目を向けてください。
断熱材も重要になります。
断熱性能は数字で表す事ができます。
UA値という値です。
TVのCMでも流れているので知っている方も多いと思います。
目安はUA値0.46以下が良いと思います。
モチロン性能は上げられるなら、上げただけ夏涼しく冬暖かい効果があります。
しかし、その分新築の費用も高くなるので、総支払額や月々の支払額などで決めてください。
ただし、UA値は最低でも0.6以下を推奨します。
ワダハウジング和田製材株式会社
・一級建築士
・一級建築施工管理技士
・省エネ建築診断士(エキスパート)
・一般社団法人みんなの住宅研究所会員(会員番号:200019)
纐纈和正
家づくりは人生のうち一度あるかどうか。
どんな家がいいか、お金のこと、土地のことなど、わからないことだらけなのが当たり前です。
みなさん同じです。そういった場合は、まず専門家に聞きましょう。
ご来店またはホームページ、インスタDMなど、
お客様の使いやすい方法でご質問ください。
私たち住まいのプロが、お客様の疑問や不安に正直にお答えいたします。
しつこい営業は致しませんので、その点もご安心ください。
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