2025.11.27
「身長に合う家づくり」快適設計のコツ!
こんにちは、篭橋です。
スタッフ紹介を見ていただければわかりますが、私、大柄です。
オーナー様からの問い合わせのお電話も「あの大きい人、いらっしゃる?」とかかってきます(笑)
家づくりにおいて、間取りやデザインに目が行きがちですが、実は日々の快適さを大きく左右するのが体のサイズにあった家の大きさ!です。

ご家族の中に身長が高い方、体格のいい方がいる場合、「一般的な家の標準寸法」では、日常生活をしていても小さなストレスになることがあります。
家を建てる時は、身長の高い方、体格のいい方のライフスタイルなど、ご家族にとってベストなサイズの家を設計することが大切です。
身長の高い方、体格のいい方が「なるほど!」と納得して、ずっと快適に暮らせるための具体的な家の設計のポイントをお教えします。

目次
家で日々感じるストレスの解消として
身長の高い方、体格のいい方が『家』でストレスを感じる具体的なことと、解消法をお教えします。
参考にしてください。
キッチンでの調理・洗い物
一般的なキッチンの高さ(ワークトップ)は85cmが標準です。
しかし身長180cmの方にとっては低く、前かがみで作業することになり腰痛の原因になるかもしれません。

理想的なキッチンの高さの目安は、身長÷2+5cmで計算します。
例えば身長が
170cmの方の理想的なキッチンの高さは90cm
180cmの方の理想的なキッチンの高さは95cm
キッチンの高さを「90cm〜95cm」にすると屈まずに作業でき理想的だと言われています。
特に、キッチンでの洗い物は、深く前かがみになりがちなので、高さを上げることで腰への負担が軽減します。

ただし使い勝手には個人差があるかもしれません。
弊社で家を建てていただいた、ご夫婦とも身長の高いオーナー様とお話ししたとき
「背が高いからキッチン台を高くしたけど、カボチャ(硬いもの)を切るときキッチンが高いと力が入らなくて、やりにくかった」といわれたことがありました。
理想的なキッチンの高さは、個人のライフスタイルによって個人差があるかもしれません。

レンジフード(換気扇)とスイッチ
調理中にレンジフードに頭をぶつけるのを避けるため、レンジフードの下端の高さを確保しましょう。
スイッチ(操作パネル)を目線の高さに設定することで、背伸びをせず楽な姿勢で操作ができます。

洗面台
洗面台もキッチンと同様、かがむ動作になりますね。
洗面台の高さが低いと腰を痛めやすくなります。
洗面台が低いと洗顔や歯磨きの、かがむ動作で顔が水栓に近くなり水が跳ねやすいというデメリットもあります。

こちら改善として、
洗面ボウル・カウンターは高さ 90cm〜95cm に設定すると、顔を無理なく近づけられるので水はねが減り、床に水がかかることも少なくなり、腰への負担が軽減されます。

浴室・浴槽の出入り
身長が高い方、体格がいい方だと、標準サイズの浴室は少し狭く感じられるかもしれません。
また、浴槽をまたぐのは、体格が大きいほどバランスを崩しやすく、転倒のリスクも伴います。

こちら改善策として
ゆとりのある浴室、「洗い場の広さ」を確保する。
洗い場も、体を洗う動作がスムーズに行える広めのスペースを確保すると、ゆったり洗えます。
将来のことも考え、浴槽のまたぐ高さは低めにして出入りをしやすく、また手すりを設置すると安全にもつながります。
特に年配の方はいらっしゃるご家庭は手すりを設置すると転倒の危険も少なくなります。
手すりは浴槽の立ち座り動作に合わせて設置すると使いやすく、水で滑りやすい浴室の安全につながります。

ドアの出入りや照明のスイッチ
日本人も欧米の方並みに、身長の高い方が増えてます。
家の中を移動する際、玄関や室内のドアをくぐる瞬間、頭上との空間がわずかで、頭が触れそうだと圧迫感からストレスを感じやすくなります。

こちら改善策として、
ドアの高さは確保しましょう。
ドアの高さを標準より高く、220cm以上を目安にすることで、頭上のストレスが解消します。
また、照明などのスイッチは、自分たちが使いやすいように、スイッチのゴールデンラインの高さに設定しましょう。
照明などのスイッチは、標準は110〜120cmですが、より高めの120cm〜130cmに設定し、手を自然に伸ばせる姿勢で操作できるようすると、かがむことが少なくなり楽になります。

開放的なゆとりの空間の設計
気持ち的にも、ゆったり演出できる家づくりの設計を心がけましょう。
天井の高さは標準の高さ「プラス10cm~20cm」以上で開放感を演出できます。
天井の高さを250㎝〜270㎝にすると頭上のゆとりができ、心理的な圧迫感の解消に効果的です。
金額的に高くなりますが、リビングの一部を、折り上げ天井にして視線を高い天井にむかせることで目が錯覚して実際以上の広がりを感じるのを演出できます。

ただし、全ての天井を高くする必要はありません。
落ち着きたい、集中したい、睡眠をするなどの部屋は低い天井の方がよいです。
メリハリを持たせることが開放的なゆとり空間につながります。
通路と玄関の幅
通路・廊下の幅は、広めの100㎝ほど確保することで、すれ違う動作や、大きな家具の搬入もスムーズにできるようになります。
玄関ドアの間口や、玄関土間も広めに設計しましょう。
大きな体で靴を履いたり、また荷物の出し入れをしたりする動作がやりやすくなります。

引き戸の採用
開き戸は開閉時に前後のスペースを取りますが、引き戸なら省スペースで体格のいい方も使いやすくなります。
ただし、入隅という家の角、壁、柱、天井など、二つの面が出会う「内側の角」に引き戸を設置する場合は、開き戸より戸の幅が狭くなる場所もあるので注意が必要です。

階段は安全を優先
階段は、体重を支える足腰に大きな負荷がかかります。
段の奥行き(踏面)を広くしましょう。
足のサイズが大きいことを前提にして、階段の奥行き(踏面)を標準より広くしましょう。
25㎝以上取ることで、足全体を乗せて安全に上り下りができます。

段差と手すりの調整
身長の高い方は階段の段差が低いと足がもつれやすくなります。
蹴上は建築基準法内の20cm〜21cm程度で安定させ、上り下りしやすくするといいでしょう。
また身長の高い方は、手すりの高さも標準より10cm程度高い位置に設置するといいです。
ただ、お子様など背の低い方がいるご家庭は、高さの違う手すりを2か所とりつけるなど、家族のことも考えて工夫するとよいかもしれません。

収納の配慮

物を持った時に、かがまなくても収納できるようにするとよいでしょう。
頻繁に使うものは、ゴールデンラインの 腰から肩の高さにかけて出し入れしやすい設計にしましょう。
服を掛けるハンガーパイプは、標準より高めに設置するのがいいでしょう。
身長の高い方が着るロングコートの裾が、床につかないように高さにゆとりを持たせれば視線が高くなり解放感が得られ、洋服選びも楽しくなりますね。

収納は、かがむ、背伸びする動作を減らすとストレスの軽減になります。
床と構造の耐久性
大柄なご家族が多い場合、(体重の重さなどで)長期間にわたり住宅の床に負担がかかります。
床の補強は考えましょう。
特にリビングや水回りなど大型の家具や家電を置く場所は、床補強をして床のたわみや振動を防ぐのに必要です。

壁や柱の配置にも配慮し、建物の全体の耐荷重性を高める設計を採用。
躯体(くたい)である建物の骨格部分の強化をしましょう。
大型の家具や大柄な方の体重の重さにも耐えうる家を建てましょう。
生活の動作を楽にする工夫と同時に、身長や体格に合わせて家の耐久性を考える必要があります。
ちなみに構造計算で許容応力度計算をすると、細かな重さの設定ができるので、家具やピアノなどの重さをピンポイントで設定できます。

まとめ
体のサイズにあったベストな家づくりは工務店と一緒に考えましょう。
「身長が高い」「体格がいい大柄な体型」など家族の体のサイズに合わせることは、家づくりに大切です。
作業が楽になるだけでなく無理な姿勢も防げ、健康的な生活を送るために必要なことです。

家を建てるとき、「あなただけのサイズ」で家を設計する。
家のサイズが自分の身長や体格にあってない場合、それによって生じる小さなストレスの積み重ねで健康を害してしまう場合もあります。
家のサイズは、あなたに合っていますか。
身長が高い、体格のいい大柄な方のための快適設計。
安全への配慮を、建てる工務店さんに遠慮なくお話しください。もちろん小柄の方もです!

「そんな手もあったか!」と思うアイデアをもらえるかもしれません。
ストレスフリーで安全な家づくりを、建ててもらう工務店さんと一緒に進めながら、身長や体格に合わせた快適な家の設計を実現しましょう。
ただし、広くしたり、大きくしたりすることは、家の金額にも影響します。
広くしたり、大きくする=材料が余分にかかることになりますので、ご注意ください。


ワダハウジング
篭橋和子
