2025.11.01
土岐市で行ったリフォーム手すり取り付けの施工事例を紹介します
こんにちは!
ワダハウジングの纐纈です。
一級建築士など多数資格を持っています!
リフォームやリノベーション工事って実際どうやるの?
お客様より、そんな質問を受けることがあります。
本日は、土岐市で行った手すり取付工事を紹介していきます。

今回ご依頼があったのは、トイレ2ヶ所、トイレに向かうまでの廊下、玄関の登り降りと4ヶ所の手すり工事です。
目次
手すりとは?
階段や廊下、トイレ、浴室などの壁に取り付けられる、つかまって身体を支えたり、転倒を防いだりするための棒状や板状、丸棒などの物を手すりと言います。
高齢者や身体の不自由な方の安全な歩行や、動作を補助する目的で設置されることが多いですが、小さなお子様や、怪我をした時などにも重宝します。

手すりの主な役割
- 転倒や転落の防止として移動時に手すりがあることで、滑りやすい場所や段差での転倒を防ぐことができます。
- 歩行の補助として廊下など、手すりに手を滑らせながら歩くことで、歩行のサポートになります。
- トイレや玄関などで、立ち上がったり座ったりするときの補助として、手すりをつかむことで立ち座りが楽になります。
- 浴槽に入る時や出る時、車椅子から移乗したりするときに手すりをつかむことで、安全性を高めることができます。

手すりの種類
手すりは、設置場所や目的に応じて、さまざまな種類があります。
- 横型(水平型):廊下などの歩行の補助だったり、トイレから立ち上がる時などの補助として使います。
壁に強固に固定をして体重をかけても外れないようにします。

- 縦型(I型):玄関やトイレなどの立ったり座ったりするときの補助として使います。
横型と同じく壁に強固に固定して、体重をかけても外れないようにします。

- L型:横型と縦型を複合させたタイプで、歩行の補助や立ち座りの補助に使います。
横型と縦型と同様に壁に強固に固定をして、体重をかけても外れないようにします。

- 斜め型:階段やスロープなどの上にあがるときの補助に使います。
横型と縦型と同様に壁に強固に固定をして、体重をかけても外れないようにします。

- 床置き型:床に置いて使用するタイプで、ベッドやソファなどの立ち座りの補助に使います。
下の台に重量があるので、固定をしなくても使えますが、かなり重いのが特徴です。

上記画像は、モルテン株式会社の床置き型手すり
- 突っ張り型:床と天井で突っ張り棒のように固定するタイプで縦型としての使い方が多くなります。
突っ張り型を組み合わせることで、横型として使える手すりもあります。
突っ張るだけなので、壁にビスなどで固定しないので場所を変えることが容易ですが、強固に突っ張らないといけないため、天井や床に補強が必要な場合や突っ張れない場所もあります。

上記画像は、フランスベッド株式会社の突っ張り型手すり
その他に横型の仲間として「壁型」「開放型」などがあります。

「壁型」の一例です。
階段や吹抜、バルコニーやベランダなどの転落防止にが主な役割です。
上部をつかめば手すりとしても使えますが、巾が広いのでつかみにくいので転落防止がメインです。

「開放型」の一例です。
こちらも階段や吹抜、バルコニーやベランダなどの転落防止が主な役割になります。
幅が狭いのでつかみやすいので手すりとしても申し分なく使うことができます。
ただし、隙間が空いているので、小さな子供などは誤って転落してしまうこともあるので、ネットを貼っておく方がよいと思います。

上の写真のように、バルコニーやベランダなど屋外の場合は、手すりの隙間が少ない方がよいです。
ちなみに、バルコニーやベランダの手すりの高さや隙間の巾は、建築基準法で基準があります。
高さは1.1m以上で、隙間は11cm以下となっています。
吹抜や階段などには、建築基準法で明確な高さの規定はありませんので、設計者の配慮が必要です。

手すりの主な設置場所
住宅の中では、以下のような場所に設置されることが多いです。
- 玄関
- 廊下
- 階段
- トイレ
- 浴室
建築基準法では、階段の高さが1mを超えると手すりの設置が義務になります。
バルコニーやベランダは屋外なので、手すりの設置は義務です。

リフォーム手すり取り付けの施工事例
ここからはリフォームで後から手すりを取り付けした事例を紹介します。
4事例あります。
トイレの手すり取り付け前①

タイル部分に手すりをご要望されていました。
柱がある部分なら強固に固定ができるので、柱のある部分に縦型手すりを取り付けした事例です。
トイレの手すり取り付け後①

手すりの下に木材を先に取付をして、より強固にしています。
柱などのビスがよく効く場所がない場合は、ベースとなる木材を先に取付をしておくことで、自由に手すりの金具を止めることができます。
トイレの手すり取り付け前②

トイレに向かうまでの横型手すりと、立ったり座ったりするときの縦型手すりをご要望されていました。
緑色のテープで高さと長さのイメージをしてもらいます。
室内手すりの取り付け高さの一般的な目安は、床から75~85cmと言われていますが、利用する方の身長や身体に合わせて調整する方が使いやすいので、テープなどを貼って高さの確認をしていただきます。
トイレの手すり取り付け後②

壁がビスがよく効く木製でしたので、ベース木材なしで手すりを取り付けできました。
日本人の平均的な身長ですと、使いやすい手摺の高さとペーパーホルダーの高さが同じ場合が多いので、やむを得ず手すりを分けています。
廊下の手すり取り付け前

廊下をスムーズに移動するための横型手すりをご希望されていました。
柱などのビスがよく効く場所が分からない場合、照明のスイッチやコンセントが近くにあれば、スイッチやコンセントを外して壁の中を確認したりします。
スイッチやコンセントがない場合は、叩いて音で判別したり、下地探しという道具をつかったりしてビスが効く場所を探します。
廊下の手すり取り付け後

この廊下は、両端に木材がありましたが、少し細い木材で強固に取り付けするのが困難でした。
その上、真ん中には木材が何もなかったので、ベース木材を取り付けしてから手すりを取り付けしました。
ベース木材があることで体重を掛けても外れない、強固な手すりになります。
玄関の手すり取り付け前

玄関ホールに上がる前までをスムーズに移動する横型手すりと、登り降りに利用する縦型手すりがご要望でしたので、L型手すりを取り付けした事例です。
どの手すりも共通で、ビスが効く場所を探します。
玄関ホールは登る側に柱がありましたが、玄関入口側には細い木材しかありませんでした。
玄関の手すり取り付け後

廊下の手すりと同じく、ベース木材を取り付けをしてからL型手すりを設置しています。
縦型手すり部分は、段差の上でも下でも使いやすいように長めにしてあるので、立つ場所によって持つ位置を調整できます。
手すりは、取り付けする場所ごとに、使いやすさを考慮して手すりの形状、長さ、高さを決めていきます。

使えない手すりは、ただの邪魔な突起物でしかありませんので、付けて良かったと言っていただけるように入念に打合せとイメージを共有します。
モチロン見栄えも大事なので、手すりの色やデザインなども考慮します。
歩行時、段差の登り降り、立ち座りの補助が欲しいと思ったら手すりを検討してください。
今の家でも手すりは取り付けできますので、ぜひご相談ください。


ワダハウジング和田製材株式会社
・一級建築士
・一級建築施工管理技士
・省エネ建築診断士(エキスパート)
・住宅外皮マイスター
・一般社団法人みんなの住宅研究所会員(会員番号:200019)
・既存住宅状況調査技術者
・JBN省令準耐火構造資格者
纐纈和正
