土岐市で住宅のメンテナンスや調整に詳しい工務店ワダハウジング

新築住宅で長く暮らしていると、日々の扉の開閉でノブや建付け・鍵などが緩み、ガタガタとなってきます。
調整を行わず緩んだまま使い続けると、金具等に負荷が掛かり部品が壊れる原因に。

定期的なメンテナンス（調整）を行う事で、緩みが原因の扉に掛かる負荷を減らし、快適に住まいを長持ちさせて暮らして行きましょう。

1.メンテナンス（調整）で使う道具

今回紹介する道具は、ホームセンターで簡単に購入できます。

・プラスドライバー（調整に良く使う工具）No.2サイズを良く使います。

回すネジの種類に応じてNo.0～No.3等があり、古い物やサイズが合わない物だと、ネジ穴がなめて取り返しが付かなくなるので注意が必要です。
使う時はグラつかない様、しっかりと押し当て軽く回しましょう。

・マイナスドライバー（プラスの相方）サイズはプラスと同じぐらいの物でOK。

金具のカバーを外したりするのに使います。

・六角レンチ（六角形のL字型工具）3mm　8mm　10mmを調整時に使用。

プラスドライバーと合わせて建具の調整に使用。
指定サイズの物をシッカリ差し込み使用、サイズが合わない物はなめてしまうので注意。

・スパナ（コの字型の工具）

クローゼットの高さ調整等で使用。
分厚いと入らないので、薄い物の方が使い易いです。

・シリコンスプレー

引き戸の戸車を掃除して、車輪の動きを良くする為に使用します。
掃除が終わった後はあまり残らないように拭き取り。
※潤滑材の油はゴミを吸着しやすくなるので、低い箇所や埃が詰まる箇所での使用はNGです。

・鍵穴用スプレー

鉛筆の粉と同成分の専用スプレー、鉛筆を鍵に擦り付ける方法でも代用可。
建具や鍵は専用の物を使います。
※錆び取り油で有名な「クレ5-56」等の手ごろな潤滑油を使うと埃や塵を吸着、より開閉出来ない原因になる為、使用NGです。

鍵スプレーはアルコール系で速乾性、油分が無いので潤滑材としては一番使いやすいです。

2.メーカーごとの建具調整方法

それぞれの建具メーカーに合った調整方法でメンテナンスをします。
お使いの建具メーカーの調べ方は、図面又は扉に付いたメーカー名などで確認します。

扉や戸枠の上辺り・吊元（開閉時に影になる部分）の下の辺りに、よくメーカーのシールが貼られているので、確認して扉に合わせた調整を行います。

◆室内建具と外部サッシを扱うメーカー

・LIXIL（トステム）　HPリンク→　
開き戸の調整を別タブで開く→　こちら
引き戸の調整を別タブで開く→　こちら
外部の扉や窓の調整を別タブで開く→　こちら

・ YKKap　HPリンク→　こちら
開き戸の調整を別タブで開く→　こちら
引き戸の調整を別タブで開く→　こちら
外部の扉や窓の調整を別タブで開く→　こちら

◆室内建具を主に扱うメーカー

・DAIKEN大建　HPリンク→　こちら
開き戸の調整を別タブで開く→　こちら
引き戸の調整を別タブで開く→　こちら 

・EIDAI永大産業　HPリンク→　
開き戸の調整を別タブで開く→　こちら
引き戸の調整を別タブで開く→　こちら

各メーカー、ホームページ内で調整メンテナンス方法が調べやすく、プラスとマイナスのみで建具調整が可能です。 

・WOOD ONE ウッドワン（住建）
ムクの木の建具　HPリンク→　
建具調整の一覧を別タブで開く→　こちら 

ホームページ内で調整・メンテナンス方法を調べやすく、プラスとマイナス・六角レンチで建具の調整が出来ます。

3.神谷コーポレーションの建具

神谷コーポレーション　HPリンク→　こちら
・2018年10月以降の建具調整
資料と動画一覧を別タブで開く→　こちら

2018年10月以降はPDFの資料や動画を参考に調整を行う事が出来ます。

旧仕様の2018年9月以前の仕様は資料が無く、調整方法も違う為、別で紹介して行きます。
年式によって調整道具が違うので、お引渡し時の取り扱い説明書や現物を元に準備。

基本は六角レンチの3・8・10mm（必須）、プラスとマイナスドライバー、厚みが薄いスパナを使います。

神谷の開き戸調整

旧仕様の調整法

・ドアノブの緩みの調整
取手に付いているネジをプラスや六角で緩めて、ノブをしっかりと差し込み直しネジを締めて固定。
この時にネジ山がなめない様、プラスドライバーを押し込みながら締めるのがポイントです。

・扉を閉めた時の掛かり（ラッチ）の調整
プラスで金具を緩めて位置をスライドさせて調整し金具を締め直す。
何度か繰り返し戸枠と扉の掛かりが良くなれば調整完了です。

・扉の傾き調整（戸枠の上下に扉があたる時）
吊り元のキャップを上下にスライドさせて取り外し調整金具のロックを解除
3㎜の六角で前後・左右と上下に少し調整をする事が出来ます。
完了後はロックをしてから化粧キャップの取り付け。
※難しいので調整依頼をするのがオススメです。

・戸枠（インセット枠）の調整
開閉の振動で緩む事がある為、年1回ほど扉の吊元と反対の枠にある、白い化粧キャップを外し六角の8㎜を使い時計回りに軽い力をかけてロックの確認。
※六角の8㎜でロックを解除・10㎜で調整できますが、どちらも回し過ぎると破損や戸枠の外れに繋がる為、心配な方は慣れている工務店に連絡ください。

・変更後の調整法

・ドアノブの調整
旧仕様と同じ方法で、プラスドライバー又は六角で調整をします。

・扉を閉めた時の掛かり（ラッチ）の調整
枠の戸掛かりの中にあるプラスのネジを回して位置を調整すれば完了です。

・建具の傾き調整
吊り元のキャップを手前に引いて外し、プラスで固定ネジを緩めてから金具を捻って調整、完了後は固定ネジを締め直して再固定で完了。

・戸枠は新旧共に同じ方法です。

神谷の引き戸調整（新旧共に同じ）

扉の傾きなど建付けの調整は床レールタイプと上吊りタイプの2種類があります。

・床レールのタイプ（戸車）の調整
扉下の戸車についているネジをプラスで回して上下と左右に傾きを調整します。

・天井レールのタイプ（上吊り）の調整
扉上の吊元にあるナットを緩めてから、マイナスでカバーを外し、プラスで上下と左右に傾きを調整。
完了後は吊元のナットを閉めて完了です。
※最新の物はカバーや吊り金具が外し易くなっています。

・引き戸の鍵は戸枠側
錠受けのネジをプラスで緩めて上下に調整し、鍵が掛かり易い高さで固定します。

神谷のクローゼット調整

・旧仕様
吊り元の裏にある大きめのネジを緩めて、心棒の固定を解除してスパナで吊っている心棒を回転させて吊る高さを調整。
完了後は扉裏の緩めたネジを固定して調整完了です。

・新仕様
扉を開けて天井のレール内にある、吊り金具の斜めのネジをプラスで回転させると扉を上下に調整できます。

その他

・引き戸のソフトクローズ（扉がゆっくり閉まる材料）の効きが悪くなった。
・レバーハンドルの垂れ下がりが直らない。
・戸車が回らないなど。
部品の損耗が考えられる場合は交換対応になるケースがあります。

4.最後に

ここまで、調整の仕方などを紹介してきましたが、住まいのメンテナンスや調整をしていく上で大切な事が3点あります。

・自分専用の住まいの取扱説明書に目を通す。
自分の住まいを知ると、簡単に調整が出来る物もあります。
なかなか開けない説明書、開いて見てみると結構な気づきがあります。

・わからない時は、早めに新築住宅を建てた工務店に相談。
健康診断と同じで、住まいの医師に相談する。
早めの検診で長く住宅の健康を維持して快適に過ごす。

・一番大変な事ですが、日ごろからの小まめなお掃除
ホコリや髪の毛等が詰まり、調子が悪くなる事もあります。
汚れを溜めすぎると固まって落としにくくなり掃除も大変です。

せっかくの大事な住まい、日々シッカリとしたメンテナンスと調整を行い、長く快適に過ごしていきましょう。

土岐市で住宅のメンテナンスや調整に詳しい工務店
ワダハウジング和田製材株式会社
・二級施工管理技士
・福祉住環境コーディネーター2級
植松達矢

2023/12/07　初稿稿
2025/11/21　改稿