2025.10.01
知っていると使い方が変わる住宅の網戸トリビア5選

こんにちは!
ワダハウジングの纐纈です。
一級建築士など多数資格を持っています!
日本の夏は高温多湿で蚊やハエなどの虫が繁殖しやすい環境なので、網戸は夏の必需品として住宅や住んでいる人を助けてくれるアイテムでした。
しかし、現在の夏は昔と違い、夏に窓を開けることがありません。
外気温が高くなりすぎて、風があったとしても熱風が入ってくるだけで涼しくありません。

更に、夏に窓開けをすると外気の湿度が一気に住宅内に入ってきます。
その室内に入ってきた湿度を、エアコンで冷やすと壁の中で夏型結露が起こる原因になるので、注意が必要です。
今年は9月の中過ぎから朝晩の気温と湿度が下がってきたので、窓開けをする機会も増えてきたと思います。
そんな時に、虫の侵入を防ぐアイテムとして「網戸」は重宝します。

今の日本の気温や湿度を考えると、4月と10月ぐらいしか網戸を使う機会がありませんが、網戸も進化しています。
素材、構造、種類も増えて使い勝手がよくなったり、メンテナンスもしやすくなっています。
そんな「網戸」のトリビアを紹介します。
バリエーションが豊富
引違い窓にはおなじみの横にスライドする網戸が定番です。

上記画像は、YKKAPの引違い窓の網戸
その他の窓には、固定タイプ、縦にスライドするタイプ、内側に開くタイプなどなど窓の開き方によって網戸が変わります。
最近は、内倒し窓や縦すべり、横すべり出し窓など室内外に開く窓の方が、引違い窓よりも気密がいいので、採用が増えています。
すべり出し窓は巻いて隠せるロールタイプが多い印象です。

上記画像は、エクセルシャノンの縦ロール網戸
ロールタイプは、網戸を使わない時は巻いて隠せるのでホコリが付きにくいのもいいところです。
窓のメーカーによって網戸の種類が変わってくるので、カタログを見ていると新たな発見があります。
見た目がよく虫が入りにくい
網戸越しに外をみると、景色が違ってみえたり、見にくい場合もあり網戸がない方がいいのになぁ~と思ったことはありませんか?
私は結構あるので、絶対に開けない窓は網戸を外しています。

昔は網戸の種類がなかったのですが、現在は網戸の網に種類があります。
網戸の網に使う糸が細いと視界を妨げないのでクリアに見え開放感がUPします。
又、風が通る量も増えるので、春や秋の気持ちいがいい季節に心地よい風を感じられます。
目の大きさも昔より細かくなり、小さな虫も入りにくくなっていたりします。
外の景色が見れないけど、外から見られにくい網戸、虫がとまりにくい網戸、猫が引っ搔いてもやぶれにくい耐久性がある網戸もあります。

上記画像は、三協アルミのペットライフネット
網戸は知らない間にかなり進化をしています。
使い方で虫の侵入を減らす
引違い窓の網戸は、横にスライドさせる網戸なので、どうしても隙間ができてしまい、虫が侵入しやすい構造です。
それでも、正しく網戸を使うことができれば、かなり虫の侵入を減らせます。
網戸を閉めているのに蚊などの虫が入ってくる場合は、網戸を正しく使えていないことが原因の場合もあります。
窓の開け方で、網戸と隙間ができてしまいそこから虫が侵入してきます。

上の画像は、弊社の事務所の窓です。
内窓がついているので、窓が2重になっていますが気にしないでください。
〇が付いているのが正しい使い方で、×が付いているのが虫が侵入してしまう使い方です。
引違い窓はどこのメーカーでも、室内側から見た時に左が室外側、右が室内側と決まっています。
窓を開ける時は、室内側になっている右側の窓を開けるのがポイントです。
右側なら窓が半開きでも、窓の枠と網戸に隙間ができにくいので、虫の侵入を減らせます。
掃除がしやすい網戸
網戸は窓と違って汚れが目立ちません。

上記画像は、LIXILの固定式網戸
汚れが目立たないので、掃除をしないでついついそのままにしてしまいます。
しかし、掃除をしないと網戸の目が詰まって風が入ってこなくなります。
風が入らないだけならいいですが、カビが発生してしまい、カビ菌が室内に入ってきてしまうかも知れません。

最近の網戸は、ホコリが隙間に入りにくい構造で、表面の凹凸も少なく軽い拭き掃除で綺麗になります。
気になる方は、網戸の網交換もできますので、ご連絡ください。
網戸の掃除は曇りの日
網戸の掃除は日差しが強すぎない日や時間に行うのがおススメです。
晴れているよりも曇りの日、昼間よりも朝や夕方の方が掃除がしやすいです。

理由としては、適度に湿気がある方が汚れが湿気を含みふき取りやすくなるからです。
また、すぐに乾いてふき後が残るのも少なくなります。
晴れている日は、乾きやすいので掃除後すぐに水滴をふきとらないと後が残りやすいので注意が必要です。
まとめ
現在は昔と比べて夏の気温が高くなり、窓を開けて通風だけでしのぐのが難しくなりました。
それでも、少ない春と秋には心地よい風を運んでくれるので、窓を開けておける時期は窓を開けたくなります。

そんな気持ちのいい時期は、虫も活発になります。
正しく網戸を使い、虫の侵入を防ぐことができれば、より快適で心地よい時間を過ごせます。
網戸を活用して心地よい風をぜひ感じてください。
ただし、花粉症の方は心地よいからといって無理に窓開けしないでくださいね。


ワダハウジング和田製材株式会社
・一級建築士
・一級建築施工管理技士
・省エネ建築診断士(エキスパート)
・住宅外皮マイスター
・一般社団法人みんなの住宅研究所会員(会員番号:200019)
・既存住宅状況調査技術者
・JBN省令準耐火構造資格者
纐纈和正
