2025.06.05
注文住宅でも100%希望が通る訳ではありません

こんにちは。
インテリアコーディネーターの西山でございます。
「注文住宅を建てる際に気を付ける事」というテーマで書かれているSNSなどを目にします。
そこでよく言われる一つがコンセントだと思います。

コンセントの配置は難しい?
本当にその通りだと思います。
ちょっと多かったかなぁ・・・ぐらいがちょうどいいのかもしれません。
本当に多すぎると壁が汚くなるので、加減も必要です。
考え方は以前のブログを参考にしてみてください。
コンセントが付かない場所がある⁉
コンセントには付けれる場所と付けれない場所があります。
あくまで木造の注文住宅の場合ですが参考にしてみてください。

コンセントや照明器具を取付ける指示書になっているのが「電灯コンセント図」と言います。
だいだい略して「電気図」と言ってしまう事が多いです。
この名前も注文住宅を建てる会社さんごとに違いますが名前に「電」と入っている図面はあるはずです。

壁の中に×や/を四角で囲っている物が入っているかと思います。
こちらは、柱と間柱(柱と柱の間に入っている少し細い柱の事です)といい、この周辺にコンセントを取付けします。
なぜか?
電柱から引っ張ってきた電線を壁の上方から注文住宅の屋根裏に引き込みをします。

その電線は、分電盤(ブレーカー)を通りコンセントなどに繋がっていきます。
その電線は、どこかに固定をしなければいけないルールになっています。
もちろん安全の為です。

そこで柱の出番です!
柱に固定をしていくのです。
そしてコンセントの裏にはボックスと呼ばれる小さな箱がついています。
このボックスも柱に固定しています。

このボックスが設置出来ないという理由から引き戸の引いてくる裏もNGです。
一見、他と変わりないただの壁なのですがね。

設置に向かない場所もある
場所として設置は可能ですが、設置に向かない場合もあります。
行き来の邪魔になる
コンセントの位置と使用する場所が離れている場合があります。
どうしても設置する場所がなかった、もしくはどこで使用するか考えきれてなかった。
このような理由が考えられます。
しかし、その間となる場所にはコードが這わされます。
これに引っ掛かり転倒という事故も考えられます。
もちろん見た目も悪くなります。

設置する場所がない場合は、その中でも頻繁に通路とならない場所を選びましょう。
使用する想定が出来なかったのは、なんとも言えないのですが、どう行動するかを是非考えていただきたいです。
これは、間取りにも言えるのですが、動線が想定通りになると生活は各段に上がります。
折角の自由がきく注文住宅なので、考えるのを諦めるのはもったいないです。
扉等との干渉
建築用語としての干渉とは、ぶつかってしまうなどの意味を指します。
例えば、開き戸を開いている時にコンセントが扉に隠れてしまう。
この場合、このコンセントを使用する際は必ず扉を閉めている事と、プラグは使用時のみ刺すという条件であれば、設置しても構わないと思いますが、かなりハードルが上がります。

また、扉付近や収納の近くに家電製品(例えば、空気清浄機や加湿器など)を置くためにコンセントが必要とおっしゃられた方もみえました。
もちろんリスクをお伝えさせていただき、要望に近くなるような場所にしました。
この場合は、その扉がしっかり開かないと不便だからです。
それが収納の前ですと、その収納が使いづらく感じて使わなくなる。
もしくは、置きたかった物を違う場所に置くという結果がみえているからです。

こんな裏事情などがあり100%希望の位置に取付不可な場合があります。
全て見極めて希望をお教えください!なんて言われるとわからないと思います。
ですので、とにかく欲しい場所だけきちんとお考え下さい。
取付NGな場所の場合は、近くの大丈夫な場所をご提案いたしますので、ご安心ください。


ワダハウジング和田製材株式会社
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西山志津江
