2026.09.01
基礎断熱のメリット・デメリットとは?家を長持ちさせるのに「床ガラリ」が絶対必要な理由
こんにちは!
ワダハウジングの纐纈です。
一級建築士など多数資格を持っています!
近年、高気密・高断熱の家で主流となっている「基礎断熱」。
床下も室内と同じ空間として扱うため、非常に優れた気密と断熱性能を発揮します。

しかし、基礎断熱を採用する際に「ある対策」を忘れると、見えない床下でカビや木材の腐朽が進んでしまうリスクがあります。
今回は、実際の温湿度データをもとに、基礎断熱のメリット・デメリットと、絶対に欠かせない「床ガラリ(床面通気口)」の重要性について分かりやすく解説します!
1. そもそも基礎断熱とは?メリットと少しのデメリット
まずは、基礎断熱のメリットと、注意すべきデメリットを見てみましょう。

【基礎断熱のメリット】
- 床下空間も室内と同じ環境になるため、冬場でも足元が冷えにくいのが大きな魅力です。
- 基礎の上で気密がとれるので、気密性能を高めることが容易になり、冷暖房機器がよく効くため、冷暖房費の節約につながります。
【基礎断熱のデメリット】
- 優れた断熱・気密性を持つ一方で、空間が密閉されるため「見えにくい床下の湿気滞留」という課題が発生します。
- 特に新築で家を建てた初年度は、基礎のコンクリートから水分が放出されるため、適切な換気計画を行わないと湿気が逃げ場を失ってしまいます。
このデメリットである「湿気の滞留」を解決するために必須となるのが「床ガラリ」です。

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2. 家を長持ちさせる「湿度の目安」
家を腐れから守るためには、床下の湿度コントロールが欠かせません。
相対湿度とカビ・腐朽菌のリスク関係を知っておきましょう。
| 湿度ゾーン | 相対湿度 | 状態とリスク |
| 安全ゾーン | 60%台以下 | カビが活動できない、家にも人にも健康的な環境です。 |
| カビ注意ゾーン | 70%台 | カビの胞子が活動を始めます。長期間続くと表面にカビが生えるリスクが出てきます。 |
| カビ・腐朽警戒ゾーン | 80%以上 | カビが爆発的に繁殖する危険なラインです。極端な多湿環境(85%以上など)になると家の骨組みを腐らせる「木材腐朽菌」が活発になります。 |

つまり、家を腐れから守り長持ちさせるための絶対条件は、「湿度を絶対に80%未満に抑えること」なのです。
3. 要注意!床ガラリがない床下は「カビ注意ゾーン」
実際の測定データによると、梅雨時期や床ガラリを設置する前の期間、床下の湿度は78%前後で淀んでいました。

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つまり、常に「カビ注意ゾーン」に留まっていたことになります。
密閉された基礎断熱の床下は湿気が逃げにくく、そのまま放置すると80%の危険ラインを超え、いずれ木材腐朽菌の標的になっていたかもしれません。
4. 床ガラリ設置による「劇的な改善効果」
この湿気滞留という課題に対し、「床ガラリを設置する」という対策を実施したところ、データに劇的な変化が現れました。

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床ガラリ設置後、床下の湿度は急降下し、ほぼ完全に70%未満の「安全ゾーン」へと移行したのです。

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さらに、床下の湿度の波形が、快適に空調された室内環境と見事に同調するようになりました。
これは、室内の快適に除湿された空気が床下へ行き渡っている決定的な証拠です。
【まとめ】基礎断熱で家を建てるなら床ガラリは必須!
基礎断熱は、外気の影響を受けにくく極めて優秀な断熱性能を発揮する素晴らしい工法です。
しかし、単に空間を密閉するだけでは不十分です。
床ガラリを設置し、室内の快適な空気を循環させることで、初めて木材の腐朽リスクを根本から排除することに成功します。

これから家づくりをされる方は、基礎断熱を採用してください。
そして、この優れた断熱性能を最大限に活かしつつ家を長持ちさせるために、プランに「床ガラリ」が含まれているか確認してみてくださいね!
分からない場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。



ワダハウジング和田製材株式会社
・一級建築士
・一級建築施工管理技士
・省エネ建築診断士(エキスパート)
・住宅外皮マイスター
・一般社団法人みんなの住宅研究所会員(会員番号:200019)
・既存住宅状況調査技術者
・JBN省令準耐火構造資格者
纐纈和正
