2025.05.10
これからの新築住宅に必須?ZEHとは何?詳しく解説します!

こんにちは。
家づくりプランナーの花田です。
本日は、新築住宅を建てるならぜひ知っておいてほしい「ZEH」(ゼッチ)についてご説明をいたします。
最近TVのCMなどでもよく耳する「ZEH」ですが、「ZEH」ってなに?
「どのくらい費用がかかるの?」
疑問に思う方も多いのでないでしょうか?
私自身も、このお仕事をする前はエコ的なものなのかな?ぐらいにしか思っていませんでした。
このブログ記事を書くにあたり、「ZEH」について勉強しました。
ちゃんと調べると、これから家を建てるならちゃんと知っておくべきだなと思います!

ZEH住宅にすると、国からの補助金があったりとお客様からZEH仕様にしたいとのお問合せも増えています。
今回は、「ZEH」とはなにか?メリット・デメリットは?どんな工務店を選んだらいいのか?をお伝えいたします!
「ZEH」とは何か?
「ZEH」とはNet・Zero・Energy・House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の頭文字からできた言葉です。
電気をつくりだす「創エネ」と断熱・気密などでエネルギーの使用を抑える「省エネ」でエネルギーの年間消費量と相殺し、結果的に収支を0以下にすることを目指す住宅のことです。
国土交通省・経済産業省・環境省がZEHの普及を推奨しており、国は2030年までには新築住宅が平均にZEH化していることを目指しています。

①断熱性能向上
高性能な断熱材を使用したり、窓を複層ガラス、樹脂サッシにしたりなど新築住宅全体の断熱性能を高めます。
断熱性能を高めることにより、冷暖房の効きがよくなりますので光熱費の削減になります。
②省エネ設備の導入
エコキュート、LED照明、HEMS(ヘムス)などのエネルギー効率の良い機器を使って、消費するエネルギー自体を抑えます。
③太陽光発電システム搭載
省エネの仕様にしても、ゼロにはなりません。
それを補うために、太陽光などを使って住宅でエネルギーをつくります。
最近では、あわせて蓄電池を導入する方も増えてきています。

「ZEH」のメリットとは?
①光熱費がおさえられる
太陽光発電システムを搭載することで、日中の電気代はほとんどかかりません。
実際に弊社モデルハウスでも太陽光発電システムを搭載しておりますが、日中エアコンをつけっぱなしにしておいても電気代はほとんどかかっていません。
使いきれなかった場合でも売電ができるのでプラスになる月があることも。
太陽光を搭載した新築住宅を建てたオーナー様の中には、住宅を建てる前と後では電気代が1万円以上も変わった方もいらっしゃいます。

②住み心地がよくなる
ZEH仕様の新築住宅にすることで、断熱性能が高くなりますので、住宅の中の温度が快適になります。それにより冬はあたたかく、夏は涼しい住宅が実現します。

③ヒートショックを防ぐ効果がある
住宅の中の温度が一定で快適に保たれるため、ヒートショックを防ぐ効果があります。
※ヒートショックとは?
急激な温度変化によって血圧が大きく変動し、心筋梗塞や脳卒中などの健康被害を引き起こすことです。
特に冬場や入浴時に発生しやすく、注意が必要です。

④防災対策になる
災害が起こった場合でも、太陽光+蓄電池があれば、停電時にも自家発電により電力を使用でき、最低限の生活を送ることができ安心です。

⑤補助金が受けられる
ZEH仕様の新築住宅を建てると、国から補助金が支給される制度があります。
令和7年4月1日~のZEHによる補助金は、環境省の55万円とされています。
ZEH 断熱等級5+高効率設備+太陽光発電システム 55万円
ZEH+ 断熱等級6+ハイグレード仕様 90~100万円
ZEHまたはZEH+に加え、蓄電システム、低炭素化素材または再エネ熱利用 上限額20〜25万円/蓄電システム1台
ZEH+に高度エネマネ(HEMS)、おひさまエコキュート、 EV充電設備:高度エネマネ定額2万円/戸建等
※ただし、申請や登録のタイミングには注意が必要です。
工務店がZEHビルダー登録をしているかもポイントになります。

ZEHの適合条件
①定められた外皮性能を満たす
②1次エネルギーを省エネ基準から20%以上削減
③再生可能エネルギーを導入し1次エネルギーを100%以上削減
「ZEH」のデメリットは?
もちろん良い事ばかりではありません。
デメリットや注意点もございます。
①コストがかかる
太陽光発電システム搭載や、断熱性を高めるために初期費用がかかります。
初期費用は通常の住宅より高くなってしまいますが、電気代などの光熱費が安くなるので、長期的に見るとコストを回収することができます。
②太陽光発電システム搭載が必須
立地や屋根の形状・立地条件によっては、十分な発電量が確保できないケースもあります。
また、日陰が多い土地ではZEH認定が難しい場合があります。
ZEHは太陽光システムの搭載が必須になりますので、立地条件などが大切になります。
③メンテナンスの費用がかかる
使用する省エネ設備のメンテナンス費用が必要となります。
ソーラーパネルなどの太陽光発電システムは、電力の変換などを行うパワーコンディショナーや売電メーターが消耗した際に交換が必要になります。
10〜15年後には交換費用が必要になる可能性もあるので、メンテナンス費用も加味して検討しましょう。

ZEHの種類
ZEHにはいくつかの種類があります。
それぞれの条件や達成基準が異なり、土地条件やご予算、ご家族のライフスタイルに応じて選択することができます。
①ZEH
断熱・省エネ・創エネすべてを満たす住宅。
・なるべく光熱費を抑えたい
・補助金をフル活用したい
・十分な屋根面積があり、日射条件がある土地に建てる方
こんな方にはZEHがおすすめです。
②ZEH+(ゼッチプラス)
ZEHの中で1番高性能な住宅がZEH+になります。
ZEHの条件を満たしたうえで、より厳しい省エネ基準があります。
一次エネルギー消費量削減率はZEHが20%なのに対し、ZEH+は25%以上となります。
またZEH+では、ZEHの仕様に加え、蓄電池やV2Hなどが推奨されています。
蓄電池・EV連携により停電時も電気が使え、災害時の備えにもなります。
・より高断熱な家で快適に暮らしたい
・停電、災害時にも安心して暮らしたい
・光熱費をより抑えたい
こんな方にはZEH+がおすすめです。

③Nearly ZEH(ニアリーゼッチ)
断熱・省エネ・創エネを導入しているが、エネルギー削減率が75%以上〜100%未満。
ZEHにかなり近い性能を持つ住宅です。
・予算上太陽光の容量を少し抑えたい
・光熱費は抑えたいけどZEHには手が届かない
こんな方にはNearly ZEHがおすすめです。
④Nearly ZEH+(ニアリーゼッチプラス)
Nearly ZEHの基準に加え、「高断熱・HEMS(エネルギー管理システム)・電気自動車対応」などを備えた上位グレードで、一次エネルギー消費量削減率はNearly ZEH同様となります。
Nearly ZEH+では、より高い断熱性能に、蓄電池やEV設備が推奨されます。
・将来的に電気自動車の導入を考えている
・停電、災害時にも安心して暮らしたい
こんな方にはNearly ZEH+がおすすめです。

⑤ZEH Oriented(ゼッチ・オリエンテッド)
断熱・省エネ性能はZEHと同等に確保します。
ただし、都市部や日射条件の厳しい地域などで創エネ(太陽光発電)を設置しないタイプ。
・狭い土地や、3階建てで、日射取得の関係上太陽光の設置が難しい
・断熱性能高く、快適な家にしたいけど太陽光が設置できない
こんな方にはZEH Orientedがおすすめです。
⑥ZEH Ready(ゼッチ レディ)
こちらは2024年からの新しい基準です。
ZEHの断熱・省エネ性能はクリアしていますが、創エネ設備は搭載していない状態。
今後、創エネ設備(太陽光発電など)を設置すれば、ZEHとしての性能に達する見込みのある住宅。
・将来的に太陽光を検討している方
・住宅性能をしっかり確保したい方
こんな方にはZEH Readyがおすすめです。

このように、それぞれの条件や達成基準が異なり、土地条件やご予算、ご家族のライフスタイルに応じて選ぶことができます。
生活のスタイルや価値観により、性能・補助金・コスト・土地条件をバランスよく見ながら、最適な選択肢を一緒に考えていくことが大切です。
ZEHの家を建てる為の工務店の選び方
★ZEHビルダー登録業者か確認!
ZEH住宅を建てるには、「ZEHビルダー」という登録制度に参加している工務店であることが基本条件です。
ZEHビルダーとは、経済産業省が定める登録制度で、ZEH住宅を建てることを認定された工務店やハウスメーカーの事を言います。
登録している工務店はZEHの仕様・補助金制度に対応可能で、ZEHビルダーではない工務店では補助金申請ができません。
ZEHビルダー一覧は、専用ページから調べることができます。

★実績を確認!
実際にZEHの家を建てた実績があるか確認することが大切です。
施工事例や写真、お客様の声などを参考にしてみましょう。
経験が多い工務店なら、断熱や太陽光の配置にも優れており、安心です。

★設計力・提案力があるか!
ZEHは「省エネ・創エネ・高断熱」のバランスが必要です。
間取り・性能・太陽光配置・費用のバランス提案ができる設計力が求められます。
断熱や創エネの数値だけでなく、暮らしていく人の立場になり親身に考えてくれる工務店を選びましょう。

★補助金のサポート体制をチェック!
ZEH住宅を建てるなら、補助金の申請をしたほうがお得です。
初めて新築住宅を建てる人にとっては、わからないことが多く難しい手続きとなりますので、補助金申請のサポートをしっかり行ってくれる工務店の担当さんかどうかがポイントです。
実績・提案力・サポート体制をしっかり確認し、暮らしやすく納得のいくZEH住宅を建てましょう。

ZEHは一人暮らしにも有効!
実はZEHは一人暮らしの方にもおすすめなんです。
ひとり暮らしをしていても、光熱費はそこそこかかります。
特にリモートワークの方などは日中も住宅にいることが多く電気代がかかってしまいます。
太陽光発電システムを搭載することで日中の電気代をまかなうことができれば大きな光熱費削減となります。
最近ではZEH仕様の賃貸も多くあります。
また、ZEH住宅は資産価値が高いため、将来売却などの選択肢がある方にもメリットとなります。

ZEHは、地球にもお財布にもやさしく、快適な暮らしを実現してくれます。
初期費用が高くなるため、コスト面で迷うかもしれませんが、補助金の活用や普段の光熱費を考えたら、損をしない選択肢でもあります。
補助金の制度も整っておりますので、ぜひZEHという選択肢も視野に入れて新築住宅を検討してみてください。
「ZEHって、うちの土地でも可能?」
「予算内でできる範囲でZEH仕様にしたい」
「補助金をうまく活用したい!」
そんな方は、ぜひワダハウジングにお気軽にご相談ください。
もちろんZEH以外のお悩み・ご相談も承っておりますので、お気軽にご相談くださいね。
ご相談・ご連絡お待ちしております。



ワダハウジング和田製材株式会社
花田結香
